2017年 02月 07日
サギのいる風景
マレには、サギが住んでいます。
冬のジャスミンと呼ばれる黄梅も次々に咲き始め
ヘーゼルナッツの雄花も数日前より、ずいぶんと開いてきました。
確実に春が近づいてきています。
空にはいろな雲が流れていて、映画館の大きなスクリーンを見ているようです。
今日は風、明日は雨
雨が多くなってくると、また下のマレでは洪水が起こるかもしれないな。
そんなことを考えて
いつものように、雲の間の青空を探しながら
歩きます。
ゆっくりと
かっちゃんに引っ張られながら右へ左へとゆらゆらしながら進んでいくうちに
後ろから歩いてきた白髪のマダムと
ボンジューと挨拶をかわした後、
彼女が私たちを追い抜いて先を歩き始めました。
6日は、ちょうど母の誕生日で
生きていたら84歳だな、どんなお婆さんになっていただろうか、
少し背中がまあるくなって、にこにこしながら編みものをしていただろうか…
そう想像していたけれど
もしかしたら、このマダムのように華奢な姿でのんびりと散歩をしていたかもしれないな
とも思えてきました。
洪水のことを考えながら小屋を眺めていると
それほど高くなってはいないけれど
一応、高床式になっているのであります。
小屋を建てるときに、そういうことをちゃんと考慮するのは
マレの人たちにとっては当然のことなんですね。
そうんなふうに、マレの景色をぼーっと見ていたら
さっきのマダムが
「Venez, venez.ヴネ、ヴネ。来て来て。ほら、あそこにサギがいるわよ。
マレには一羽サギがいるのだけど、そのサギだと思うわ。」
と声をかけてくれました。
私が写真を撮ってるのを見ていたので、きっと声をかけてくれたのだと思います。
カメラの望遠機能で、少し遠くにいるサギを撮りました。
マレには、サギのカップルが住んでいるのを知っていますが
「マレには、サギが一羽いるのよ」とのマダムの言葉には
「そうですね」とだけ答えました。
サギの首は長いですね~。
餌を上手にとるためにこんなに長いのかな。
マダムは、「ボンジュルネ。いい一日を。」と言って
しっかりとした足取りで、土手の方へ歩いて行きました。
サギの写真を撮り続けながら
勝手にあのマダムを80歳ぐらいと決め込んで
あんな感じのシンプルな髪型と柔らかい物腰は、母みたいだなと
ちょっとだけ胸が熱くなりました。
こんな風に思うのは、珍しいこと。
母が亡くなった54歳という年齢に近づいてきたからかもしれないな。
揺れるしだれ柳の枝が、以前より黄色くなってきました。
芽吹きが始まってるのですね。
モネの小道の小さな川で水を飲んでいたかっちゃん
水が気持ちよかったのか
そのまま川に入って行きそうになりました!
かっちゃん、散歩の時は川に入らないでくださいね!
高い木の上で鳴いていたのは、アカゲラのようです。
後ろ姿だけ見えました。
西風がだんだん強くなってきました。
土手を歩き終えた後、
港へ行って舟の雨水を汲みだす時間は
かっちゃんにとっては、尻尾フリフリの
お楽しみタイムです。
夕方の気持ちのよい空はいつもより大きく感じられました。
なんでもない一日でしたが
なんだかとてもいい一日でした。
「明日はね、一年に一度のワクチンの日なんです。
ちょっとだけ緊張しちゃうなぁ…」
U^×^U*
あっとう間に終わっちゃうわよ。
ワクチンの後は、おいしいものが食べられると思うな。^^
by echalotelle
| 2017-02-07 05:27
| 小動物のアルバム