2016年 06月 28日
空のしっぽ
日曜日の遅い夕暮れ時
また窓から西の空を見ているとしっぽのような雲が見えた。
よく見ると、前進しているかと思ったそのしっぽは
予想に反して後退していた。
これはどんな頭をしているのか見届けなくては
と見続けていたけれど
これまた予想に反して
頭ではなく反対側も細いしっぽの先になっている。
どんどん細くなっていくようだ。
糸を撚るように
細く細く
くるくると
くるくる
回る回る
ますますくるくる
それから、少しくるくるが立ちあがって
くるんくるん
くるりんくるりん
なんだか
ふわふわの
カシューのしっぽのようになってきた。
くるりんくるりんふわふわ
下の雲に持ちあげられて
くるりんふわふわは空の上の方へ去っていった。
そして、翌朝、そのヘビは
冷たい雲を連れてきた。
あれ、くるりんふわふわは
いつのまにかヘビということになっている。
空ヘビが連れてきた冷たい雲が広がって
空を覆ったかと思ったら
やがて
しゃりしゃりした氷のかけら雲になった。
「ああ、あの氷のかけらをいっぱい入れた
冷たい水が飲みたいな」と空を見て思ったのは
私と
カラカラになったコクリコの花たちだった。
by echalotelle
| 2016-06-28 18:15
| 雲のアルバム